イベント・講座情報

触れるケアの” 癒し学” season 2
「臨床における“触れるケア”の実際」
ー産後・高齢者・終末期―

講師:中川れい子(NPO法人タッチケア支援センター代表理事)
4回シリーズ(単発受講可)
2025/2/12(水)・3/12(水)・4/16(水)・5/14(水)
19時30分~21時30分
オンライン(Zoomミーティング)
3か月間のアーカイブ視聴あり

詳細&お申し込みは、こちらのpeatixをクリックしてください。

https://healingscience2025.peatix.com/

 

このシリーズでは、人間にとって“癒し(いやし)”とは何か?という根本的な問いかけをベースに、“触れるケア(タッチケアやボディワーク、整体、アロマセラピー等の手技療法)”のもたらす“癒し”の可能性とその注意点について様々な角度から考察します。

前回、2022年秋の“シーズン1”では、「タッチとこころ、SOMAをめぐる“癒し”の諸相“」というタイトルで、「触れるケア」における心理面・関係性・神経系の諸問題の理解を深め “癒し学”として構築していくことに取り組みました。シーズン1の4回のテーマは下記のとおりです。
第1回 現代社会のストレスと“癒し学”事始め ―“癒やし”の源泉を辿る“子宮/胎生学”をめぐる旅―
第2回 “タッチ”と倫理 / 触れるケアの心理的諸問題
第3回 “安心”と“つながり”を科学する ポリヴェーガル理論からの考察
第4回 “やすらぎ”を科学する / リラクセーションと脳・神経・オキシトシン

シーズン2では、より具体的に、医療や福祉の現場での対人援助における「触れるケア」の“臨床”について、具体的に考察していきます。

第1回 臨床における“触れるケア”の総論
第2回 産後ケア
第3回 高齢者ケア
第4回 終末期ケアにおける“触れるケア”の実際と“癒し”の可能性
(詳細、下記をご覧ください)

人にとって何が“癒し”となり、それをどのような時に感じるかは、個人や状況によって様々です。また、“癒し(healing)”は、言葉で明確に表現しにくい曖昧な性質を持っています。一方で、災害や病気、離別、喪失、貧困、さらにはハラスメントや虐待といった人間関係のトラウマなど、現代社会には多くのストレス要因が存在し、“癒し”へのニーズはますます高まってきています。

と同時に、これらに潜む盲点や注意点を整理する必要性も生じてきました。特に、他者の身体に直接触れるタッチケアやボディワークは、まとまった倫理的枠組みが不明瞭なため、誤解や葛藤が生まれやすい分野だと言えるでしょう。

“触れるケアの癒し学”シーズン2では、多様な臨床現場で触れるケアが安全で倫理的に活用されるための新たなフレームワーク(枠組み)の構築に取り組みます。また、触れるケアによる“癒し”が心と身体のみならず、人間存在(Being)そのものに寄り添うスピリチュアル・ケアとしての役割を果たすことも視野に入れ、探求を深めていきましょう。

毎回、セルフタッチング等、自らを癒すセルフケアも盛り込みます。また、柔らかでやさしいタッチの質を育むワークもご一緒する予定です。

すべての回が録画による後日視聴(3カ月間)が可能で、ご関心のあるテーマへの単発での御参加も可能です。
多くの皆様の御参加をお待ちしております。

(なお、シーズン3以降では、被災地・災害支援、がんを生きること、トラウマ、喪失・グリーフ、発達障害の方へのケア等の臨床現場での実践についてお話を進めていく予定です)

【日程とテーマ】
第1回 2025年2月12日(水)19:30~21:30  ★録画視聴期限2025/5/19まで・申込受付2/19まで
臨床における“触れるケア”の総論 ―神経系と“Being”に寄り添う癒しー
シーズン1を振り返りながら、“触れるケア”の様々な“癒し”の側面を神経系への影響と、“今・ここ”に“存在/いのち”に寄り添う“Being”への癒しについて考察します。また、全体的な禁忌や圧等の注意点もお話しし、医療環境下でも安全に心地よく活用できる軽くやさしいタッチについて学んでいただきます。タッチケアやボディワーク、アロマセラピー等が、現在、医療や福祉の“臨床”の現場でどのように広がっているのかについても俯瞰します。

第2回 2025年3月12日(水)19:30~21:30 ★録画視聴期限2025/6/19まで・申込受付3/19まで
“産後のお母さんへの“触れるケア” いのちの祝福と医療的ケアのはざまでー
出産は、“いのち”の誕生という神秘に満ちた祝福の瞬間であると同時に、母子ともに命の危険に直面する緊迫した医療の現場でもあります。産後のお母さんの痛みや不安、不眠などのストレスの緩和と、ほんのつかの間でも自分自身に戻れる聖なる(静なる)空間の提供、そして人生の大事業である出産を乗り越えた祝福を、医療環境下でどのように実現していくのかについて、具体的な事例をあげながら考察します。

第3回 2025年4月16日(水)19:30~21:30 ★録画視聴期限2025/7/23まで・申込受付4/23まで
高齢者・認知症の方への“触れるケア” ―共に慈しみあう関係として
ご高齢になると、身体機能や認知機能の低下に加え、社会的役割も減少し、様々なストレスや“存在不安”も高まる傾向があります。“触れるケア”は、ストレスを和らげるだけでなく、“つながり”や“非言語コミュニケーション”を促進する効果が認められています。また、世代を超えたふれあいは、施術する側にも“慈しみ”の感情を育むきっかけとなることが多くあります。この回では、各地の高齢者施設でのボランティア活動もご紹介しながら講義を進めます。

第4回 2025年5月14日(水)19:30~21:30 ★録画視聴期限2025/8/21まで・申込受付5/21まで
終末期・看取りにおける“触れるケア”―“死”と死にゆくこと、そして共にあること
終末期にある方の身体は非常に繊細で、触れることが難しく感じられることもありますが、ごく軽く穏やかでやさしいタッチであれば、不安や痛み、恐れ、不眠を緩和するサポートとなります。また、これはご家族にとっても、最期のお別れを慈しむ大切な行為となるでしょう。“死”は、すべての人に訪れる普遍的な出来事でありながら、“未知そのもの”でもあります。この回では、終末期という“移行期”における身体への理解と、“今・ここで共にある”というスピリチュアル・ケアの在り方について考察します。

これら一連の講義は連続して受講していただくことで理解がダイナミックに深まるように構成されていますが、単発での受講も可能です。

次回のシーズン2(時期調整中)は、下記のテーマで、よりソマティクスやボディサイコセラピーに視点を広げてお送りし ます。
➀ “気づき”の諸相、あるがままを考察する ―マインドフルネスとBeingの探求―
➁ こころと身体、抑圧と乖離 / ボディサイコセラピーの視点
➂ 統合がもたらす癒しの諸相 / わたしとは何者なのか?
④ セルフコンパッション / 自己受容・自己尊重・自己肯定感
(テーマは若干変更することがあります)

【形式】Zoomミーティング

受講料】各4500円(税込) 
 全4回セット 14800円(税込
*こころにやさしいタッチケア中級講座(旧level2、3) 修了者(修了見込み者含む)には4回セット料金の割引があります。全4回セット 9600円(税込) 

【申込受付期限】
アーカイブの申込み受付期限は 第1回 2/19まで 第2回 3/19まで 第3回 4/23まで 第4回 5/21まで 全4回セット 2/19までとなります。

【視聴方法】
参加方法① Peatixにログイン ⇒「マイチケット」画面から当該イベントを選択し、「イベント視聴」ボタンをクリック
参加方法② 各回前日に登録時にご指定のメールアドレスにお送りするZoomのURLをクリック、もしくはZoomアプリを立ち上げてIDを入力
※メールが迷惑メールやプロモーションなど他のフォルダに届くことがあります。前日にお知らせが届かない場合はお手数ですが他のメールフォルダをご確認の上ご連絡ください。

【アーカイブ動画・資料】
各回終了後1週間をめどに、登録時にご指定のメールアドレスにアーカイブ動画へのアクセス方法をお送りいたします。それぞれ3か月間ご視聴可能です。

講義で使用したスライドは翌日にPDFとしてクラウドにアップし、アクセス方法をお知らせいたします。

【主催・連絡先】
NPO法人タッチケア支援センター
~やさしくふれると世界はかわる~
office.touchcare@gmail.com (事務局担当 石井)
http://touchcaresupport.com/

【中川れい子プロフィール】


NPO法人タッチケア支援センター代表理事

「こころにやさしいタッチケア講座」「Touch in Grace®」創設者
「みんなのセルフタッチング」(日貿出版社)著者
エサレン®ボディワーク認定施術者(&provisional teacher)

兵庫県出身、関西学院大学文学部美学科を卒業後、塾・予備校等の教育産業に10数年従事(大学受験の日本史を担当)。阪神淡路大震災の被災体験とボランティア活動をきっかけに、心と身体のつながりをもとにする癒しを探求することに目覚め、1998年よりボディワーク、ボディサイコセラピー、カウンセリング、ヒーリング等を学び始める。

1999年にエサレン®ボディワークと出会い、翌年認定施術者となり自宅サロンで開業、個人セッションをひたすらに積み重ねる中、触れることの様々な効果を実感し、その普及・教育・ボランティア団体として、「やさしくふれると世界はかわる」をテーマに2011年NPO法人タッチケア支援センターを設立。

同年、エサレン🄬ボディワーク等、身体感覚の気づきを重視するソマティック教育をもとにした、安全で心地よく、対人援助に役立つ「こころにやさしいタッチケア講座」を考案し、東日本大震災被災地からはじまり、地元高齢者施設・がん患者会・緩和ケア病棟・産科等での施術会や、発達障害・精神障害の方の地域活動支援センター、うつ回復期の方の就労支援センター、疼痛患者の会や、依存症の会など、様々なフィールドで、タッチケアの施術や、セルフケアやタッチケアの指導にあたる。

また、自分自身を調え、自らを慈しむことを深める“セルフタッチング”のワークを考案し、その普及活動を行う。2022年「みんなのセルフタッチング」(日貿出版社)を出版後は、セルフタッチング指導者養成講座も展開。

エサレン®ボディワークを中心とする個人セッションも、関西・関東で引き続き行い、またエサレン・スタイルの全身のオイルトリートメントのオリジナル・メソッド、“Touch in Grace®”を開講している。

エサレン®ボディワークの認定コースを含めての各種ワークショップ主催、米国ホスピタル・ベイスド・マッサージ公認講師、キャロリン・ターグ氏を招いてのオンコロジータッチセラピー講座、グリーフケアのためのタッチセラピー等の講座をオーガナイズする。

2021年3月に、山口創氏との共著「オトナ女子のおうちセルフケア」(秀和システム)を発刊。2022年12月、単著で「みんなのセルフタッチング」(日貿出版社)を発刊。2023年6月、「わが国におけるポリヴェーガル理論の実践」(岩崎学術出版)で、産後のタッチケア・トリートメントについてのコラムを寄稿。月刊「クーヨン」2023年5月号(クレヨンハウス)。