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2023年02月07日

活動報告

ご報告 2月6日 みんなdeセルフタッチング!

2月6日の第一回「みんなのセルフタッチング」出版記念、無料オンライン・イベント。
満月にふさわしく、100人を超える大勢の皆様に集まっていただき、感謝にたえません。本当にありがとうございました。ご感想も少しずついいただけております。あの日の記憶が消えないうちに、こちらに、レポートを書き留めますね!(文責:中川れい子/NPO法人タッチケア支援センター理事長

まずは、タッチケア支援センターのご紹介と、基本のセルフタッチングの短めの体験ワークから。オンラインで100人以上の方と一緒にセルフタッチングを行うのは、とても久しぶりでした。オンラインでも、不思議とつながりあえるような気持ちになれるのもセルフタッチングの特徴です。きっと、みんな、地球の中心とつながっていて、共に呼吸しているからでしょうか。ご感想も、いただいております。マインドフルネスとコンパッションの要素が入っていますね!という初めての方も。はい、そうなんですよ!そこから様々な要素がセルフタッチングにはありますが、そこはまたゆっくりと。

この日は、「こころにやさしいタッチケア」のファシリテーターさん達が、ご自身の”セルフタッチング”の活動の報告会をおこなってくださいました。00人以上のオーディエンスの方の前で、少々緊張されたでしょうけど、素敵な活動を聞かせていただき、私自身、感動でいっぱいです。

 

説明がありません

 

タッチケア支援センター理事で、東京の訪問看護師の桜井博子さんは、大学病院等、長年、病棟でも勤務されてきたベテラン看護師さん。彼女がタッチケアに関心をもってくださったのは、娘さんが先天性の心臓疾患をおもちで、お小さいころ夜泣きが激しく、それがタッチによって劇的に改善された経験がおありだったから。そこから、ずっとタッチの可能性を感じてくださり、ついにタッチケア支援センターと出会ってくださいました(数在る中で、センターを選んでくださったのは、理由は、価格がリーズナブルで、忙しい中でも学びやすいカリキュラムだからと。そこ、結構、大事ですよね^^タッチケア支援センターでは、忙しい看護や福祉のケアギバーさんにご参加いただけるように、カリキュラムも工夫してお届けしています。そして、技術習得にくわえ、自分自身の癒やしとセルフケアのためにもなると、ご好評をいただいています)

桜井さんから、いくつかのケースをお話いただいたのですが、その中の1つが、お一人暮らしの末期がんの患者さんに、訪問看護でセルフタッチングをお伝えされた症例です。在宅医療では、一人でいる時間がとても長い。そんな時、一人でも不安を軽減する方法としてセルフタッチングをお伝えくださいました。それは同時にご自身の身体と対話するとても神聖な時間でもあるのでしょう。そのことは、本当に深い意味をおもちだと思います。私自身、胸をうつお話でした。私も、自分自身の人生の最後に、こうやって見守られて旅立っていければと願います。

 

博子さんのステーションでは、他の看護師さんもタッチケアを学んでくださり、今ではカルテに「タッチケア」「セルフタッチング」と記載できるとのこと。なんと、素晴らしいことでしょう。

大阪で、元理事の頼久起子さんは、一番長く「こころにやさしいタッチケアのファシリテーター」として関わってくださってきたエサレンボディワーカーさんです。南大阪に古民家を改造した素敵なサロンを運営されていて、地域の方と認知症カフェや、高齢者施設でのタッチケア・ボランティア活動もなさっています。

今回、久起子さんが発表してくださったのは、エサレンのクライアントさんのお子さん達で、支援学校を卒業された若者達との、セルフタッチングの会。それは「自分にフォーカスしよう会」と名付けられました。自分に触れて、自分の感じていることを言葉にして表現してみよう・・・。小さなサークルですが、回を重ねながら5年目になるそうです。

じっくりと回を重ねていくなかで、最初は自分のからだにおそるおそる触れていた若者たちが、今は、しっかりとふれて、気持ちよさを感じながら、自己肯定感も高まっていったとのことです。セルフタッチングを通じて、自分の内側とつながることが深まり、そして、自分の感覚をごく自然と言葉や絵を描くことで表現していくようになりました。笑顔が増えて、最初は親御さんと一緒に通っていたのが、徐々に自分で通うようになり、今では彼氏もできたとか。セルフタッチングは、自立も促していくのかもしれません。「自分にフォーカスしよう会」。なんて素敵な活動でしょう。これからも続けていってくださいね。そして、広がっていきますように。

理事で、京都在住の河田真知さんは、実は「セルフタッチング普及委員会」の命名者。長い間、福祉・介護の仕事に従事されていて、今もケアマネージャーさんとして忙しい日々を送っておられます。

真知さんは、基礎講座からファシリテーター養成講座までご参加くださったのですが、彼女が参加したファシリテーター講座は、セルフタッチングの誘導のところで、コロナがやってきてしまい、数か月中断となりました。2020年の春。三密回避とディスタンスが叫ばれた頃です。そんな時、ご自身が「セルフタッチング」によって深く助けられたことを、じっくりと語ってくださいました。ケアのお仕事は本当に忙しくて、”自分を大切にしましょう”と言われても、それまではピンとこなかったのですが、セルフタッチングの練習で自分自身に触れていると、ある時、はっとされたそうです。ああ、自分がここに在ると。そこで、セルフタッチングを普及していきたいと思われたそうです。

真知さんは福祉のお仕事を続けながら、休日は、京都のお寺で「ひとり親をサポートする会」でのタッチケア施術活動と、セルフタッチングの会を他の京都のタッチケアの仲間と開催されています。今、京都でのタッチケア&セルフタッチングの活動がとても熱く、様々な拠点で広がりつつあるようです。2023年は、楽しみですね!

千葉在住のアロマセラピストの杉本佳代さん。25年以上、アロマを通じて癒しのお仕事にかかわってこられた佳代さんは、「オトナ女子のおうちセルフケア」(2021年、中川が山口創先生と共著で出版したセルフケア本)を読み、セルフケアの大切さをセラピストの世界に深めたいと「こころにやさしいタッチケア」のファシリテーターさんになってくださいました。触れることは触れられること。癒すことは癒されること。天と地と、全身とハートと呼吸とつながったやわらかな優しい手。アロマや、すべてのセラピストさんに、セルフケア、セルフタッチングを通じて“やさしいタッチ”の質感を伝えていきたいと抱負を語ってくださいました。

佳代さんは、妊娠中と産後のマタニティ・トリートメントにも長年かかわっておられて、お母さんに優しく触れることで、お母さんが赤ちゃんにもやさしく触れゆく循環を大切にされています。お母さん自身のセルフケアやセルフタッチングも勧めておられるとのことです。

大阪在住の、理事で事務局長の石井万里子さんは、東日本大震災のボランティア活動を通じて、触れるケアの力を実感され、タッチケア支援センターに参加。企業を退職されて、今は、事務局として関わってくださっています。ちょうどこの日は、大阪での就労移行支援センターでの”セルフタッチング”のクラスを担当してくださっていました。

クラスでは、丁寧にゆっくりと、自分を感じ、自分の身体に触れていくことを”体験”していただいているとのこと。また、参加者の方の気分の変化にも注目し、ワーク前と後とでの気分の変化。あたたかい、ゆったりした、気持ちいい、すっきりした、軽くなったなど、様々なフィードバックをいただきながら、自分自身の内側の感覚とつながっていただきます。何よりもそれが、自分自身の手でできるという体験を積み重ねていくのがが、大切なのでしょう。

セルフタッチングは、手の平や、身体の感覚に集中するので、ごく自然と”今・ここ”に集中できます。なので、マインドフルネス効果がおこり、頭の中のもやもやもすっきりしやすい。

私自身、こちらの就労移行支援センターでは、長年お世話になってきました。利用者の方はうつの回復期の方や発達障害の方も多いのですが、がいして皆さん、ふれあうことが苦手です。当初は、タッチケアのクラスをと依頼されて始めたクラスも、ごく自然と、セルフタッチングのクラスとなっていきました。90分間、からだほぐし、呼吸、グラウンディング等のセルフケアとあわせてしっかりと。セルフタッチングのあとは、肩・背中にも、軽く触れさせていただきます。セルフタッチングのあとだと、触れられるのも受け入れてくださり、気持ちがいいと笑顔がみれます。

ふりかえれば、こちらの就労移行支援センターでのセルフタッチングの指導経験が、「みんなのセルフタッチング」を書籍化するのにほんとうに役立ちました。心から感謝申し上げます。

最後に、東京在住、理事の大原廣恵さんのお話に。ほんの数日前に、お父様が旅立たれたばかり。今日は、ご参加いただけたこと自体が感謝です

大切な家族が旅立つときに襲われる、言いようのない”不安”。
そんな時、自分自身を抱きしめて、自分自身に触れてみると“不安”が軽減したこと。

親の死は、自分自身の存在そのものが、揺るがされるような気持ちになるものです。

そんな時、両親が残してくれた、自分自身の大切な身体に触れてみる。

今・ここを感じてみる。

 

廣恵さんの呟きの中から、言葉を超えた何かが私達の胸に溢れていきました。廣恵さん、大変な時だったのにご参加くださったことに感謝です。

 

 

ほんとうに、お一人お一人の言葉、タッチケアへの思いは珠玉でした。

タッチを通じて、つながった素晴らしい仲間たち。

初の試みですが、こういう皆さんの活動をわかちあう会は、また開催していきたいと思います。

 

これからも、ご一緒に優しいタッチを、

そして、自分自身に優しく触れることを伝えていきましょう。

 

次回は、2月20日、第二回、オンライン無料イベント。
この日は、編集者さんに、なぜ、今のこの時代、セルフタッチングについての本を出版されようと思われたのかを、うかがいます。
簡単、セルフタッチングの体験も、ご一緒しましょう!
https://selftouchingforall2023.peatix.com/

 

セルフタッチングのすべてがわかる。
『みんなのセルフタッチング(日貿出版社)』
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2023年2月7日

 

(ご報告  中川れい子(NPO法人タッチケア支援センター理事長)