2021年03月11日
御礼とご報告 3/6 第六回タッチケアフォーラム・身の医療研究会第六回大会
2021年 3月6日、オンラインで開催されました第六回タッチケア・フォーラム(関西タッチケア・フォーラム改め)そして、身(み)の医療研究会 第六回大会、無事に終了いたしました。(アーカイブ動画もご視聴いただけます(動画公開は5月12日まで)。くわしくはこちらをご覧ください)
オンライン開催ということで全国から、150名以上の方がお申込みくださいました。これも、新型コロナウイルスの問題で、非・接触/ディスタンス時代をいかに生きていくのか?というテーマに多くの方々にご関心をいただけたからだと思います。この問題には、継続して取り組んでいく所存です。何卒、今後ともよろしくお願い申し上げます。
そして、素晴らしい講師の先生方のプレゼンテーションでは、オンラインでありながら私達の感性や身体感覚に豊かに働きかけていただけました。実際、オンラインでもこれほどつながり合い、響きあうことができるのか?と驚いたほどです。このことも、新たな発見で、これからの時代のオンラインでのつながりと、いのちのぬくもりを実感しながら触れあうつながりとのバランスを見出す道筋も見え始めてきたようにも思います。何よりも、大勢の皆様とこのテーマを共有し、講師の先生方からの学びを共有できたこと、長い時間でありながらご一緒くださったこと、心より御礼申し上げます。
また、今回は、関西・関東の両地域から、フォーラムの運営をお手伝いいただきました。スタッフの皆様の温かくきめ細やかなサポートにも心より感謝です。共に創りあげたものが次の時代へとつながるように、これからレポートも残していこうと思います。
2021年3月11日
中川れい子
フォーラム大会長
NPO法人タッチケア支援センター理事長
下記、簡単ですが、全体のレポートです。(各先生方のご講演レポートも現在作成中です。出来上がり次第、リンクしていきます)
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午前10時、大会長の中川れい子(NPO法人タッチケア支援センター理事長)と、深尾篤嗣(身の医療研究会理事長 心療内科医師)による挨拶のあと、午後の部は、まず、深尾篤嗣先生のお話から始まりました。
「コロナ時代と<身>の医療 Don’t think ! Feel and Touch !」
演者:深尾篤嗣(心療内科医師・身の医療研究会理事長)
日本人の多層的な身体観と「身(み)」という言葉の解説からはじまり、西洋医学と東洋医学の身体観の違いや、さらに西洋の分析と東洋の悟りに基づく「身(み)の医療」の位置づけについて。深尾先生が臨床に取り入れたおられるプロセス・ワークのお話も。ブルース・リーの動画や、新型コロナの問題が私たちや社会もたらした影響について、インナーワークを通じて体験することができ大いに盛り上がりました。さらに詳細なレポートは、作成次第アップいたします。
タッチケア10年の歩みと、コロナの時代に広がる“気づき”のタッチ ~セルフタッチング体験ワーク~」
演者:中川れい子(NPO法人タッチケア支援センター理事長)
阪神淡路大震災から東日本大震災へと2つの震災を通じて、タッチケア支援センターが立ち上がった経緯と、被災地や福祉、医療関係でのタッチケアの施術活動の紹介。タッチケアの性質とその可能性などをコンパクトにまとめてお伝えしています。また、新型コロナウイルスとIT情報化社会による社会の非接触化(タッチレス)に対する問題提起も。最後には、自分自身に触れていくセルフタッチングで、自分自身とつながり、自分を癒す時間も体験していただきました。中川れい子のお話の動画のみ一般公開しております。
午後の部
『なぜ、タッチがこころと体を癒すのか?
~コロナ時代に大切な、最新“オキシトシン”情報~
演者:山口創(桜美林大学リベラルアーツ学群教授 臨床発達心理士)
タッチケア・フォーラムには4度目のご登壇の山口創先生。今回のお話は、➀自己と関わる皮膚感覚 ② オキシトシンの最新情報 ③ 触れるとさわる・・・について。C触覚線維やオキシトシンの最新情報も届けてくださり、コロナ禍のふれあいの減少した中でいかにオキシトシンが私達の心身の健康に重要であるかをあらためて再確認いたしました。③での、バウンダリー(境界線)を尊重することや、C触覚線維と「ふれる」の関係も興味深いお話でした。詳しい報告は、こちらのレポートをご覧ください(現在準備中です)
『“神経の仕組み”から考える、テレワーク時代のセルフマネジメント』
演者:藤本靖(環境神経学研究所、代表 上智大学非常勤講師)
冒頭、朝から続くオンラインの疲れを吹き飛ばす藤本先生の体験ワークで、参加者の皆さんもリフレッシュ。その後、ボディワークの理論的なお話に。「非介入」「生命がもつ内発的な力」「ゆだねる感覚を引き出す」「身体性と身体」などタッチケアにもつながる重要なお話をいただきました。再び、神経系や解剖学的知識に基づいた最新のセルフマネジメントのワークを体験。オンラインでありながら身体感覚が内側から目覚め、そして、全体との一体感も感じられるライブ感あふれるクラスでした。詳しい報告は、こちらのレポートをお読みください。
『手の倫理 “ふれる”と“さわる”』
演者:伊藤亜紗(東京工業大学リベラルアーツ研究教育院準教授。同科学技術創成研究員未来の人類研究センター長 美学者 文学博士)
美学とは言葉にできないものを言葉にする学問。その美学の視点から「ふれる」と「さわる」。「信頼」と「安心」。「倫理」と「道徳」の微妙なニュアンスの違いを、感性豊かな言葉で私達に触れてくださった美しい講義でした。また、視覚障害者の方の伴走の実体験を通じて、人と人とがゆだねあい、信頼しあうことの妙もとても伝わってきて、そして、西洋絵画をもとに「手」の表現についてのお話や、ブレークアウトセッションルームでの「手」を通して交流する参加者同士の対話も盛り上がりました。詳しい報告は、こちらのレポートをご覧ください。
伊藤亜紗先生が、藤本靖先生の手が見たいとおっしゃり、藤本先生が画面で見せてくださっている時の写真です。「手」って、画面越しでも、こんなにつながりあえるんですね!
夜の部、全体トーク
人は、触れあわなくても、つながりあっていけるのか?
夜の部は、参加者の皆様のご感想を伺うことから。ざっくばらんな、トーク会に。
そして、関西大学人間健康学部教授の村川治彦先生から、「さわらなくても、ふれあっていけるのか?」という問いかけに、みんなで取り組み、ブレークアウトセッションルームで様々な角度から、語り合うことができました。
朝の10時から、夜の午後8時半までの長い長いフォーラム。
ほんとうに、大切なことを語り合えた、1日でした。
アーカイブ動画をご覧になりたい方は、有料となりますが後日聴講も受け付けております(動画公開は5月12日まで)
詳細・お申込みは、こちらのPEATIXから是非どうぞ。
講師の皆様、御参加の皆様、そして、スタッフの皆様。
ほんとうに、ありがとうございました!
NPO法人タッチケア支援センター
~やさしくふれると世界はかわる~